はじまり

「祖母の家からの建て替え」

私たちの家づくりは、夫の祖母が大切に住んでいた古い家から始まりました。

二年間、その家に身を置き、ゆっくりと肌になじんでいきました。
けれど同時に、築年数を重ねた家が抱える 「これから」への不安も見えてきたことが
家づくりを考えるきっかけです。

雨漏りの跡、ところどころの傷み、暮らしの動線に合わない間取り。

「このまま、あと何十年と暮らせるだろうか？」
そんな問いが、日々の生活の中で少しずつ大きくなっていったのです。

リノベーションをするのか、新築を建てるのか。

最後まで迷いましたが、これから続く日々を思い浮かべたとき、
たどり着いた私たちの答えは、「建て替え」でした。
古い家で感じていた光や風の気配はそのままに、
これからの暮らしに合う間取りと温かさを、改めて。

そんな想いで、私たちの新しい家づくりは始まります。

試み

「構造をあらわに」

このモデルハウスは、ベガハウスのなかでも「構造を大胆に見せた」住まいです。

梁を隠さず、そのまま一つの大きな部屋として感じてもらうための、新しい試みでした。

「シンプルで屋根が綺麗な家が作りたい」
そんな夫婦の想いから設計がスタートしています。

発想

「敷地を風景にするには」

周囲に広がるのは、特別な眺望のない住宅地。

外に「借りられる景色」がないからこそ、自分たちで敷地を風景にする発想で進めて行きました。

いりもやの屋根が折り重なるかたちに光を受け、
南北へまっすぐ落ちる陽が、内部に静かな奥行きをつくる。

三角窓からは、天井と構造のラインがそのまま空へとつながり、
家そのものが「眺める対象」へと変わっていきます。

外の景色に頼らず、自分たちの手でつくった環境を味わいながら住まう。
この家は、そんな場所を目指して設計された住まいです。

間取り

「大きなひとつの、1LDK」

素材

「経年変化を愛すること」

多くの異なった素材を使うことで、経年で表情が変わり、
その変化を暮らしの記録として、「面白く」感じることができる住まいになりました。

ベガハウスの質感がお好きな方は、きっと細部まで楽しむことができる家です。