土に還る、「燃える家」
垂水市_Yさま邸
お引渡しから:5年
家族構成:ご夫婦と子ども6人
⚫︎生き物いっぱいの田んぼと、暮らし


ご主人: 生き物がたくさん生きられる環境を目指して、自然な方法で野菜やお米を育てています。ただ、僕らとしては「職業としての農家」というよりは、自分たちが望む環境や暮らしを求めて動いていたら、それが自然と生業(なりわい)になった、という感覚なんですよね。この家での暮らしも含めて、自分たちの生き方そのものというか。
奥さま: 建て替えてからそろそろ5年目になります。今は家族7人で暮らしているんですよ。子どもは6人いるんですけど、上の子がこの春に巣立っていったので、それまでは8人でワイワイやっていました(笑)。もともとは私の祖父母の空き家だった母屋に、自分たちで台所とお風呂場を増築して住みながら、同時にお米作りを始めたのがスタートでした。
⚫︎家づくりを考えたきっかけは?
ご主人: 一番大きかったのは、数年前に水害に遭ったことです。それからは、毎年のように台風や豪雨が来るたびに「また被害が出るんじゃないか」ってハラハラして、恐怖で。僕らも多少は手が動くので、最初は自分たちでセルフビルド(自力での建て替え)をしようかと考えていたんです。お金もないし、ハウスメーカーとかに頼むのは絶対に無理だろうな、と思いながら。
⚫︎他者と比較検討されましたか?


奥さま: 参考のためにいろんな住宅展示場を見て回っていたんですけど、実は別のメーカーさんの家を見学したときに、たぶんシックハウスだと思うんですけど、私が気分悪くなっちゃったことがあって。でも、ベガハウスさんの家は空気の圧倒的な違いに感動したんです。そこで資金計画なんかも教えてもらって、数年後に「これならいけるかも」という兆しが見えてきたときに、改めて相談に行きました。
奥さま: それが、相談したらすぐにうちまで話を聞きに来てくれて、「建てましょう!」ってすごく積極的に言ってくれたんです。この暮らしを理解してくれる業者さんなんていないと思っていたので、むしろこちらのほうが「え、本当に大丈夫?」って心配になっちゃうくらいで(笑)
ご主人: 他社さんと話していても全然会話が噛み合わなかったんですけど、ベガハウスのみなさんは、なんていうか、ちゃんと自分たちの軸を持って生きている感じがしたんです。「あ、この人たちは僕らと同じ世界の住民だ」って直感しましたね。
ご主人: あと、解体費を浮かせたくて、友達を集めて自分たちで前の家を壊しちゃいました(笑)。でも、自分たちで解体したからこそ、廃材を全部再利用できたので、僕らにとってはすごく意味のあることでした。


奥さま: 釘を一本ずつ抜いた木材は、塩炊き(塩作り)をしている友達のところに持って行って燃料にしてもらいました。塩作りで出た「ニガリ」を新しい玄関の三和土(たたき)の仕上げに使ったんです。残った木材は、うちの五右衛門風呂の薪にしました。
⚫︎家づくりで心配だったことはありますか?

奥さま: 解体を自分たちで経験したからこそ、家が寿命を迎えた「最期」まで考えて作りたいなと思って。「最終的には燃やせて土に還る、環境に負荷をかけない家にしてほしい」とお願いしました。産業廃棄物になるような新建材は極力使いたくなかったんです。

ご主人: 僕らは農作業ができる土間みたいな空間も欲しかったし、土や外と繋がった暮らしを続けたかった。でも水害対策を考えないといけない・・・。そこで設計士さんが、玄関土間と一体になった広い作業用フリースペースを作って、そこから1メートルくらい上がったところに生活スペースを作る、という提案をしてくれたんです。


奥さま: 南側は全面を開放して深い庇(ひさし)をつけたので、雨の日でも作物を干したり作業したりできる特等席です。生活スペースの奥には畳を敷き詰めて寝室にして、北側には五右衛門風呂を作ってもらいました。前の家で使っていた木製サッシや、庭の小屋のドアなんかも自分たちで柿渋を塗って再利用しているんですよ。

ご主人: 住み始めて5年目になりますけど、なんだかずーっと昔からここに住んでいるような不思議な感覚です。ベガハウスさんは、僕らの暮らしがそのままカタチになるのを、まるで助産師さんのように優しく手伝ってくれたんだなと感じています。